文系と理系で人材を分ける意味はもはやない
こちらの記事を読みました。コニカミノルタのBIC(Business Innovation Center)設立にあたってのインタビューです。
アイデアが浮かんだ瞬間、世界には100人の競合がいる - 日経テクノロジーオンライン
記事タイトルはキャッチーなものを選んだのだと思うのですが、この記事のもっとも重要な部分なここにあると感じています。
日本ではビジネスパーソンを、つい文系、理系と分けてしまいます。あれは全く意味がなく、今どきはそんなことは言ってられません。文系の知識、理系の知識の両方が当然のように分かっている人間でないと、会社の将来像を描けません。
文系・理系問題です。
日本では高校、高専、大学、大学院と学歴(学校歴)を登っていくにあたって、理系コース・文系コースという選択が根強く残っています。
しかし、学問の体系を見てみると大学レベルですら理系文系横断の学際的な研究系ができている。そして実社会で求められるのは理系文系の別け隔てがないスキルというモノサシで見られる。
基礎研究であれば理系文系を分ける意味はあるものの、理系・文系の仕分けが必要な幅が縮小してきているのでは?と感じるのです。
特にシステム部門・事業部門とそしきが分かれがちだったこれまで日本企業。
- システム部門はシステム開発とお守り
- 業務部門はビジネス開発と遂行
この括りで言うと、理系は前者、文系は後者、というなんとなくのレールが見え隠れしていました。
もちろん文系でシステム部門へ行く人もいれば逆も然りですが、就活セミナーで登壇するとかならず出る質問が
「文系出身でもIT系できますか?」
というもの。いち就活生にまで理系文系思想がしみついているのです。そして行き着く先の企業も同じ。
コニカミノルタのインタビューにあるとおり、デジタル時代においては文理横断の知識、技術とビジネスの両輪を理解することは必須です。
システム部門は業務(特に最近はマーケティング)を知らなければならないし、業務部門も技術を理解しないとビジネスをうまく回せない時代がやってきています。
文系・理系という二律背反的な対比はわかりやすいですが、もうそろそろその呪縛から解き放たれるべき時が来ているのではないでしょうか。
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