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企業を渡り歩いて実感した大企業人材の体質

さまざまな企業を渡り歩くコンサルタントとして仕事をする中で見えてくるものがある。

人材の差だ。

主に大企業と仕事をしているが、ひとことで大企業と言えど、人材の質は千差万別だ。

今回は特徴的だったできごとを紹介したい。

プロジェクトの立ち上げ

某プロジェクトの立ち上げに関わったときのことだ。

背景や目的、プロジェクトのゴールそれに向けた達成マイルストン、作業計画などを作り込む。

できたパッケージ資料をキックオフ会議で発表し、関係者の認識をそろえる。

資料の内容はこれまでつきあいのあった大企業の部長レベルであればスッと理解できる書きっぷりだった。

いつも通りの立ち上げを想定して準備に望んだ。

資料がわからない

しかし、そのプロジェクトに参加していた部長陣は違った。

背景や目的は理解するものの、全体スケジュールの時点で理解がストップしたのだ。

なすべきことはわかるのだが、その達成の段取りになると一気にわからなくなるという。

マイルストンはギリギリ理解できるが、その下の具体的なステップになるとてんでわからない。

これまで仕事をしてきた大企業の部長陣ではありえなかったことだ。

丸投げ体質企業だった

理由を考えた結果、いきついたのはその企業は丸投げ体質だということだった。

やりたいこと、目指したいことは考えるが、その具体的な実現方法は協力会社に丸投げする。

彼らがやるのはゴールの定義と発注、そして発注先ベンダのお尻叩きだけ。

具体的にやることなど知ったことではなく「進捗どう?」「間に合うの?間に合わないの?」を言う。

それが彼らの仕事であり、流儀であった。その中で育ってきた部長陣は、具体的な実現方法をマジメに考え尽くすことなく、ベンダコントロールの術だけ学んできていたのだ。

だから、具体的なステップ論がわからないのだ。

まとめ

とはいえ、進め方を理解していただけないとプロジェクト管理はままならない。

結局少しずつ彼らを「教育」していった。

大企業の体質は面倒なものだ。