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【機能デザイン】シンプルはわかりやすく、だからこそ難しい

メインブログで音声検知ウェアラブルOntennaを紹介しました。

聲の形のひとつの解。ヘアピン型の音声検知ウェアラブルOntennaに感じる可能性 - NaeNote

説明だけを見ればまさにシンプル極まりないデバイスですが、そこにははかりしれない難しさがあるはずです。

機能がシンプルということは、こうなったらこうなると一言で説明できることです。

多くの言葉はいらない。それだけわかりやすく、伝わりやすく、直感的な機能。

しかし、シンプルだからといって、単機能だからといって、簡単なわけではありません。


まず、言葉が少ない=想定や仮定で補われる部分が多いという事実。

ものごとの詳細まで表現するには、それ専用の単語、もしくはそれなりに多くの言葉が必要です。

バイスや機能について使える専用の単語なんてたかが知れてますし、作ったとしてもその定義を教えなければ伝わることはありません。

後者の場合、適切な言葉選びをしたとしても「精確」に伝わるのは難しいでしょう。


それだけ、想定や仮定を補わなければならないということです。

機能をシンプルに保ち、シンプルだねと言ってもらい、かつユーザに満足してもらうには、その説明を受け取る側がどのような想定や仮定をもって機能説明を理解するかを考える必要があるのです。

たとえば、言わずと知れたカップ麺。

「お湯を入れて3分待てばラーメンができる」

お湯といっても、何度くらいの?・・・これは料理の話だから熱湯と理解してくれる人がほとんどでしょう。

ラーメンなら、麺とスープとあと具材が入っているはずだよね・・・これは難しい問題です。お湯を入れるだけで麺、スープ、具材の全てが揃わなければなりません。

カップヌードルの開発者は麺の開発に最も苦心したといいます。また具材だって現在はフリーズドライなどの製法が広く知れ渡っていますが、「お湯を入れれば具材もできてる」を実現するには相当の研究が必要だったのではないでしょうか。


機能をシンプルに保つには技術や工夫でカバーしたり受け取る側の想定や仮定を汲み取る必要がある。

それだけ、機能がシンプルなプロダクトには技術や工夫が詰まっている。

(約950文字)