IoT事例総覧マップは正直期待はずれだった
殊勝な取り組みではあるものの、あまり意味があるとは思えないものツッコミを入れてみたいと思います。
IoTの最先端事例をWeb上で総覧できるマップが登場 - 日経テクノロジーオンライン
こちら、最新のIoT事例をマップして総覧できる、と銘打っています。
わくわくしながら見にいってみると、出てきたのは一覧にある事例を「地図上にマップ」したというシロモノ。
ここでズコーっとなりました。
マップってそうじゃないでしょ。
地図上へのマップは散布図を作ったような気分になるけど、地域別に見ることに意味のあるデータでないと地図上にマップすることには意味がないわけです。「で?」ってなる。
今回はIoTの事例を地図上にマップした、とのことですが、その結果得られるメッセージってなんでしょうか?「関西地方にはXXな事例が多い」でしょうか?
IoTの取り組みの内容自体に地域特性がが出るのならいいのかもしれませんが、中身を見てみるとどうやらそうでもないみたいです。
であれば、単にどの地方にIoTやってる企業が多いか、という総覧にしかなりませんよね。
それって意味あるんでしたっけ。
人が事例に求めるのは
- 取り組みの内容や位置づけ
- 得られた示唆やヒント
- 自分たちに役立ちそうなポイント
など、取り組み内容のさらにその先なわけです。地域とかはわりとどうでもいい。
なので、複数の事例を分析しポジションマップなどを作る際は、整理の軸として少なくとも取り組みの内容や位置づけが入っていないと整理したことになりません。
- 対象の業務分野
- 狙いや目的
- 利用したテクノロジーなどHow
- 規模感(予算、人数、ユーザ数等)
これはコンサルがクライアントから事例の調査や整理を依頼された際に必ず入れこむポイントです。
上記ニュースで見たサイトは、おそらく事例の分析をしたことのない人がありもののデータと使えるAPIで何か作ってみました、レベルのものにしか見えません。
総覧と呼ぶにはあまりにもお粗末だと思います。
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